農業技術あれこれ★水田地帯はやはり粘土質
どうもこんにちは、モリシタです。
先日、畑の端に明渠を堀りました。
明渠とは何かといいますと、圃場の排水性を改善するために行う土木工事です。
勾配をつけてたまった水を流すとか、その圃場の様子や施工者の考えから色々な明渠があります。
今回は、上の画像の右側に水田用の水路があることを理由に、そこからの畑への浸水を断つことを目的としています。
明渠を作ることにより、土中の酸素量が増え、バイオマスが活性化するという点もあります。
私の取り入れている炭素循環農法では、水はけを第一に考える向きがあるため、特に水田地帯で畑をやる場合には必須の工事なのです。
掘り進めること30センチ、
出ました。粘土層です。
粘土層には水持ちが良いという長所がありますが、そこから下へ根が伸びることができません。
つまりこの状態の圃場では、根の深く張る作物は栽培してもうまく育ちません。
必然的に根が浅いものに限定されます。
こうなると見越し、かねてよりここでは玉ねぎの栽培を計画していました。
湿潤を好み、かつ根の浅い玉ねぎは適作である、という個人的な推測です。
粘土質より上は、本当によく団粒化しており、サクサク手で掘ることのできる状態ですので、じゃがいも、人参、もしかしたら葉物も良くできるかもしれません。
どのみち高畝にして、炭素資材を投入して、気長に深いところまで団粒化していくのを待ちます。
農業ではPDCAサイクルが1年単位で回るので、改善と効果がすぐに確認できないのが残念です。
そのため、事前の情報収集が大切になります。
次に、情報や技術の取捨選択が、生産者にとっての難しい判断となります。
たまたま“できちゃった”場合もあれば、失敗することもありますが、その原因を突き止めることは簡単ではありません。
それではどうも、ありがとうございました。